金買取、神戸にもあるお店で五輪金メダルを出したら、さていくら?

置物

2020年夏の東京オリンピック。オリンピックといえば金メダルですが、さて、一体、金メダルって、どの程度のお値段なのでしょうか?
金買取のようなお店で買取してもらえるはずですが、実は、想像するほど高価ではありません。
金メダルは、種目がすごく多く、従って受賞選手も多く、しかも金メダルは1916年から<銀製で金張り(あるいはメッキ)>と決まっているからです。
その金は、近年、値上がりしつづけています。
不要な金があるなら金買取を今こそ、試してみるべきでしょう。
そんな金買取は神戸でも盛んです。ここでは神戸でも買取可能な「金」をめぐるあれこれについてご紹介。

五輪金メダルの金使用量は6グラム。だから

2020年東京五輪は339種目あります。前の東京1964年の時は163種目、半世紀前に比べ、ざっと倍の数の金メダリストが誕生します。その金、銀、銅メダルは仕様が決まっています。直径60ミリ以上、厚さ3ミリです。

銅メダルは、銅97%、金銀のメダルは、銀製で少なくとも銀純度を1000分の925としています。別名S925とかSV925とも記しますが、貨幣などと同じ純度です。銀も100%のものは柔らかく加工が難しいためです。

金メダルは「少なくとも6グラムの純金で金張り(あるいはメッキ)を施す」となっています。そこから推定されている金属としての原価は、銅メダル500円程度、銀メダル3万5000円、金メダル7万5000円位です。

金メダルが金張りでなかったら、金買取は相当な値段をつけて買取しなければならなかったでしょう。

あくまで金属原価であって、デザイン費用や加工費用などもかかります。当然、何倍ものプレミア価格になります。

東京オリンピックより東京マラソン「金」の方が原価は高い

オリンピックは、種目数が多いので金メダルだけで一大会につき材料費が2500万円程度もかかるという「大人の事情」も背景にあるでしょう。その前に開催される東京マラソンの優勝ランナーに贈られる金メダルの方が、材料費としては高いのです。

「有事の金」。経済危機になると見直される金

なぜ、ここまで「金」は、もてはやされるのでしょうか? もともと地球的危機の時には金を持とうとする動きが強くなり、金の値段が高騰するとよく言われます。
「有事の金」というスローガンもあります。確かに、約10年前のリーマンショックなどの経済危機になると金の価値が見直されています。その前に高騰したのは40年前のオイルショック、中東での局地戦争勃発の時期でした。

長い期間を通しても、金はこの20年で5.4倍上がりました。銀3.5倍、銅3.3倍よりも確かに上がっています。金は、商品取引の対象ですし、日本では東京商品取引所の扱う商品の一つです。
連動して、様々な会社がアクセサリーや、地金などを買い取るビジネスをしています。金買取もその一種であり、全国はもちろん神戸にもそういったサービスはあります。

金は地球に埋蔵され、枯渇しないと考えられている貴金属

金は、石油などと同じように地球に埋蔵されている貴金属です。古代から人類が発掘してきました。金そのものは柔らかく、薄く伸ばせるので加工しやすく、一方で、経年退色や腐食が極めて少ないため「不変の輝き」の魅力もあります。

古代エジプトの墓の供物とか、日本では、京都市北区の金閣寺(鹿苑寺)をはじめ神社、仏閣にも使われてきました。マルコ・ポーロが「東方見聞録」で「黄金の国ジパング」と日本を称したのは14世紀でした。彼は中国で聞いた噂話を記しただけだったようですが、これがのちに日本の印象を欧米に定着させました。

人類は採掘してきた金はたった約18万トン

石油は、使ってしまえば枯渇するだけだ、と言われています。これに対し、金は「王水」と呼ぶ特殊な溶液(濃塩酸と濃硝酸の混合液)以外には溶けません。
これまで採掘した金は18万トンにも及ぶと言われますが、石油などに比べて圧倒的に少なく、しかも半永久的にリサイクルされていくので産出、供給量が減っても一定の価値、需要が続きます。その意味で、貴金属中の貴金属ともいえます。

円を使っている日本人は実感がないでしょうが、経済、政治情勢の不安定な国の人々は自国通貨を信じず、金という安定した資産を持っておこうとする傾向があります。
1995年の阪神・淡路大震災の時、神戸に多く住んでいるある国の人がいち早く火災を避けて国外脱出したあとしばらくして焼け跡に戻り「土の中から金の延べ棒を掘り出した」というエピソードが語り継がれています。

金は、世界規模で取引されています

今は、自国通貨の値打ちを金の保有量で裏付けする「金本位制度」ではなく、自国通貨を自国で管理する管理通貨制度になり、世界では金はドルで売り買いする換金性商品になっていますが、今でも、米中など大国にとって金保有は、一種のステータスであり、通貨不安定な国にとっても「金こそ大切な資産」です。

取引所の値段に連れて変わる金の値段

金は、世界各国に取引所があってそこでドル建てで売買されています。ニューヨーク、ロンドン、香港、チューリッヒが四大市場で、規模では最大がニューヨーク、歴史では最古がロンドンです。日本にも取引所はあり、東京商品取引所(TOCOM)が他の商品も合わせて扱っていて金取引の量はニューヨーク、ロンドンと並ぶほどです。

取引対象ですから、金は毎日、価格が変動します。需給バランスによって価格は変動します。ドル建てなので、為替相場にも左右されます。そしてもうひとつ重要なのは金の純度です。
もし金買取のようなサービスを利用するのであれば、金の価格や為替相場など、見ておかなければならないことがわかります。
神戸で金買取のお店に行く場合には、事前にさまざまな情報を仕入れておくというようなことを考えておきましょう。